Q1:一般的なドラッグストアで購入できる重曹や消石灰は、フッ酸漏洩の緊急対応に使えますか?
A1:重曹(炭酸水素ナトリウム)は急激な発熱と有毒ガス飛散を引き起こすため絶対に使えません。園芸用などの粉末消石灰は化学的には中和可能ですが、粉塵飛散や局部発熱のコントロールが難しく、緊急時の対応としては極めて高リスクです。事業所では必ず反応熱抑制剤を含有した工業用のフッ酸専用中和剤や専用スピルキットを配備してください。
Q2:グルコン酸カルシウム軟膏は市販されていますか?現場に常備するための入手方法は?
A2:グルコン酸カルシウム軟膏は一般的な薬局の店頭では市販されておらず、医療用医薬品または試薬原料等としての取り扱いが主となります。事業所で使用する場合は、産業医や契約医療機関と連携して処方・調剤を受けるか、研究用試薬等から院内製剤・所定の手順で調製されたものを適正に管理・配備する運用が一般的です。定期的な使用期限チェックが不可欠です。
Q3:フッ酸を消石灰で中和した後の液体・沈殿物は、そのまま下水道に流せますか?
A3:流せません。中和処理によって生成されたスラッジ(沈殿物)にはフッ化カルシウムや微量の未反応フッ素イオンが含まれており、水質汚濁防止法の排水基準(一般排水基準8mg/L等)を超える恐れがあります。回収した沈殿物および廃液は、特別管理産業廃棄物として法令に従い適切に産業廃棄物処理業者へ引き渡す必要があります。