荒波が打ち寄せる岩場周辺で発生した今回の東尋坊滑落事故。直前の目撃証言によると、被害者は夕刻の薄暗がりの中、柵のない崖の先へ一人で歩みを進めていたという。当時の気象条件は風速10メートルを超える強風が吹き荒れており、 足元をすくわれるには十分すぎるほど過酷な状況だった。
警察の鑑識データと足取りの解析結果は、単なる過失による足踏み外しだけでなく、視界不良と急激な突風が重なった複合的な要因を弾き出している。崖際に残されたわずかな滑走痕が、急激な浮遊感と絶望的な落下の瞬間を生々しく物語っていた。現場に集まった捜査員たちの険しい表情が、この断崖絶壁が持つ底知れぬ危険性を物語っている。