大統領の外遊では、VC-25単独で飛来するわけではありません。空と陸の双方で、世界最高峰の軍事支援部隊が一体となって移動します。
VC-25の後方を追うように飛行するのが、米空軍の国家空中作戦センター「E-4B ナイトウォッチ」です。通称「Doomsday Plane(終末の日の飛行機)」と呼ばれるこの機体は、万が一の核戦争発生時に大統領や国防長官が搭乗し、世界中の米軍部隊へ核攻撃命令を下すための空中司令基地です。大統領の来日中、E-4Bは横田基地や近隣の米軍基地(嘉手納基地など)に待機し、万全のバックアップ体制を維持します。
さらに本隊の到着前には、米空軍の大型輸送機C-17グローブマスターIIIが複数機飛来し、現地での移動に必要な機材を運び込みます。その中には、強固な装甲を持つ大統領専用車「ビースト(キャデラック・ワン)」や、海兵隊が運用する大統領専用ヘリ「マリーンワン(VH-92AやVH-3D)」が含まれています。本隊が横田基地に着陸した瞬間、すべての移動機材が寸分の狂いもなくスタンバイを完了しているのです。