天達武史さんの経歴を語る上で欠かせないのが、ファミリーレストランでのアルバイト時代のエピソードです。高校卒業後、美術系の専門学校に通っていた天達さんは、神奈川県横須賀市・三浦海岸沿いにある「デニーズ」の厨房で約9年間、調理スタッフとして働いていました。
海沿いの店舗だったため、天候によって客足が劇的に変化しました。晴れた夏の日には冷たい麺類やかき氷の注文が殺到し、逆に雨で冷え込む日にはグラタンや煮込みハンバーグの注文が増えるなど、天気が売上や仕込みの食材廃棄ロスに直結することを肌で体感したのです。
「天気が正確に分かれば、食材の無駄をなくし、効率よくお客様をもてなせるのではないか」という厨房での気づきこそが、彼が気象予報士を目指した決定的な理由でした。決してエリート街道ではなく、現場のリアルな課題意識から資格取得を決意したという事実は、多くの人々に勇気を与えています。