風俗店の摘発に関して、インターネット上には根拠のないデマや過度な恐怖を煽る言説が数多く存在します。正確な法知識と実態を把握するために、代表的な誤解を解消しておきます。
誤解1:「ガサ入れに遭った客は全員前科がつく」というウソ
前述の通り、成人の合意に基づく性風俗利用において、単純買春行為そのものを罰する刑法上の規定はありません。したがって、参考人として事情聴取を受けたとしても、刑事責任を問われて前科(有罪判決の履歴)がつくことは法的にあり得ません。ただし、相手が18歳未満であることを知りながら性行為に及んだ場合(児童買春・ポルノ禁止法違反)は直ちに逮捕・起訴の対象となり、実名報道される極めて重大な犯罪となります。
誤解2:「警察は即日、客の勤務先や家族にバラす」というウソ
警察には職務上知り得た秘密を守る守秘義務(地方公務員法第34条)があります。参考人聴取を受けた利用客の情報を、警察がわざわざ勤務先や配偶者へ通報することは原則としてありません。ただし、事情聴取の連絡が自宅の固定電話にかかってきたり、郵送物が届いたりしたことで同居人に発覚する二次的リスクは否定できません。
誤解3:「メンズエステなら性的サービスがあっても摘発されない」というウソ
「エステ」という看板を掲げていても、実態として性的な接触を行うサービスを提供していれば、法的には無届の風俗営業(風営適正化法違反)または売春防止法違反とみなされます。「オイルマッサージの延長だから摘発されない」という解釈は完全な誤りであり、警察庁はメンズエステの摘発強化を重点方針として掲げています。