数あるカレースタンドの中で、なぜ日乃屋カレーはこれほどまでに熱烈な支持を集め続けるのでしょうか。その原点は、400店以上がひしめく東京・神田の地で開催された神田カレーグランプリにおける圧倒的な実績にあります。2013年に第3回大会で優勝を飾り、その後グランプリ史上初となる殿堂入りを達成した実力は伊達ではありません。
日乃屋カレーの神髄は、創業者が受け継いできた「昭和の日本の家庭カレー」を進化させた独自の製法にあります。牛肉や香味野菜、果物を形がなくなるまでじっくり煮込み、厳選されたスパイスを調合したルーは、スプーンを口に運んだ瞬間、まず芳醇な甘みとコクが舌を包み込みます。そして数秒後、奥底からスパイシーな辛さが立ち上がってくる二重構造の味わいを実現しています。
取材を通じて見えてきたのは、単なるスパイシーさや奇をてらったエスニック感ではなく、日本人がDNAレベルで求める「米に合う濃厚カレー」の極致を追求している姿勢です。大宮店でもその伝統は忠実に守られており、駅前で働くビジネスパーソンを中心に「一度食べると無性に身体が欲する味」として定着しています。