劇場体験で最も気になるのが、座席の見え方と音響のクオリティだろう。愛称「アイリス」で親しまれる本施設の大ホール(1,541席)は、どの席からでもステージが見やすいよう緻密に傾斜が設計されている。
1階席の前方ブロックは圧巻の一言。演者の表情の変化や指先の繊細な動きまで、肉眼で鮮明に捉えられる。一方で、音の全容とバランスを味わいたいなら、1階中央から後方列、あるいは2階席最前列がベストポジションだ。残響時間約1.8秒を誇る豊かな響きが、天井から降り注ぐように全身を包み込む。また、演劇や小規模なリサイタルに使われる中ホール(500席)は、舞台と客席の距離が非常に近く、会場全体が熱気で一体となる感覚を楽しめる。