時計の針を2012年に戻そう。園子温監督の映画『ヒミズ』は、日本映画界に強烈な衝撃を与えた。ベネチア国際映画祭で日本人初の新人賞(マルチェロ・マストロヤンニ賞)をダブル受賞した二階堂ふみと染谷将太。その狂気的な世界観の中で、圧倒的な存在感を放つ脇役として出演していたのが新井浩文だった。
この作品をきっかけに、二人の距離は急速に縮まったとされる。当時、若手実力派として頭角を現していた彼女と、邦画界に欠かせないバイプレイヤーとして君臨していた彼。年の差やキャリアの違いを超え、互いの「表現者としての才能」に惹かれ合うのは自然な流れだったのかもしれない。当時の週刊誌が報じた、飾らない私服姿で街を歩く二人の姿は、どこか退廃的で、同時にひどく魅力的だった。