子役から大人の俳優へのシフトは、芸能界において最も難易度が高いとされる。かつてのイメージが強すぎれば、新しい役柄がハマらない。しかし、彼は違った。自らのパブリックイメージを客観的に理解し、それを逆手にとる賢明さを持っていた。
バラエティ番組やインタビューで見せる誠実で丁寧な言葉遣い、それでいて時に見せるユーモアのセンス。彼は過剰に「大人ぶる」こともなく、かといって「過去の自分」を否定することもなかった。CMで培った「インパクトのあるセリフを正確に届ける間(ま)」は、ドラマや舞台でのシリアスな演技においても強力な武器となっている。