高い給与水準と身分の安定性が保証されている一方で、警察官の給料は「過酷な労働と強烈な制約への対価」であるという現実を直視しなければなりません。
警察学校を卒業した大卒新人が最初に配属される地域課(交番勤務)では、基本的に「当番(24時間勤務)→非番(朝退勤)→日勤・週休」という過酷な三交代制または四交代制シフトが敷かれます。夜間の泥酔者対応、理不尽な暴言、凄惨な交通事故現場の目撃など、精神的・肉体的な負荷は極めて高いものがあります。
現場経験者の手記や退職者の証言でも、次のようなリアルな生の声が散見されます。
「給与明細の数字だけを見れば同級生よりも遥かに高かったが、当直明けの非番でも突発事案があれば夕方まで帰れず、仮眠も取れない日があった。高給であることは間違いないが、健康と自由時間を削って得ている実感があった」(元県警巡査長・30代男性の告白手記より)
さらに、組織規律を守るためのプライベートの制限も厳格です。旅行時の事前届出(管外旅行届)、マイカー購入や借入れ時の申告義務、厳しい監察体制など、私生活においても常に警察官としての品位と制約が求められます。高給という数字の華やかさだけに目を奪われると、現場配属後のギャップに苦しむことになります。