ネット上の掲示板やSNSでは、障害年金に関して根拠の乏しい誤解が蔓延しています。代表的な誤解を是正します。
最も多い誤解は、「身体障害者手帳や精神障害者保健福祉手帳で2級を持っているから、年金も当然2級になる」という思い込みです。これは完全な誤りです。手帳の等級と障害年金の等級は、根拠となる法律も判定基準も全く異なります。日本年金機構の公式公表資料でも明確に記載されている通り、手帳が重度であっても年金が不支給になる事例は多々あり、逆に手帳が3級であっても年金で2級が受給できる事例も日常的に存在します。手帳の存在を過信せず、年金専用の認定基準に合わせた書類を揃えなければなりません。
もう一つの根強い誤解が、「働いて収入を得ていたら、障害年金は絶対に貰えない(または等級落ちする)」という言説です。これも実態を正しく捉えていません。
2026年最新の判定傾向を見ても、就労していること自体のみをもって門前払いにされるわけではありません。重要なのは「どのような環境で働いているか」という就労の実態です。障害者雇用促進法に基づく障害者枠での雇用、就労継続支援A型・B型での就労、あるいは一般就労であっても「同僚や上司からの継続的な配慮や声かけ」「短時間勤務への制限」「業務内容の限定」などの合理的配慮を受けている場合、それは「自立した通常の労働能力がある」とはみなされません。診断書にそうした職場の援助内容が明記されていれば、就労しながら2級を受給することは十分に可能です。