彼の原点を語る上で欠かせないのが、俳優デビュー初期に出演した『仮面ライダーエグゼイド』だ。この特撮テレビドラマでパラド/仮面ライダーパラドクス役を好演し、屈折した敵役から仲間へと変化していく複雑な心情を見事に演じ切った。
過酷な現場で鍛え上げられたアクションや瞬発力、全身を使った表現力は、後のステージワークにおける強固な土台となっている。その後、所属する株式会社アミューズのバックアップのもと、オーディションを勝ち抜いて掴んだのが『デスノート THE MUSICAL』の夜神月役だった。ミュージカル初出演にして初主演という異例の抜擢だったが、怪物を内に秘めた優等生が堕ちていく様を圧倒的な歌唱力で演じ、演劇界に鮮烈な衝撃を与えた。
特撮の現場で培った肉体感覚と、舞台で開花した音楽性が融合した瞬間、唯一無二のミュージカル俳優が誕生したのである。