STATION Fへの入居を希望するスタートアップは年間数千社にのぼりますが、自社主導の基幹プログラム「Founders Program」における採択率は約6〜9%。世界中の一流アクセラレーターと同等以上の激戦となっています。
一般的なインキュベーターとSTATION Fが決定的に異なるのは、「スタートアップのエクイティ(株式)を一切取得しない」というポリシーです。入居企業は希薄化(ダイリューション)のリスクを負うことなく、純粋なコワーキング費用のみで施設とメンターネットワークを利用できます。
入居費用は、Founders Programの場合で1デスクあたり月額約220〜250ユーロ(光熱費・高速回線・共用施設利用料込み)。パリ市内の一般的なオフィス賃料と比較しても破格の設定です。STATION Fでは多種多様なニーズに応えるため、以下のようなプログラムが常時30以上展開されています。
【STATION Fの主要プログラム一覧】
① Founders Program(ファウンダーズ・プログラム):
初期〜アーリーステージの全業種を対象とする中核プログラム。世界中から応募可能で、完全な英語環境でメンターシップや相互ピアレビューを受ける。
② Fighters Program(ファイターズ・プログラム):
恵まれない環境や難民出身、非エリート層の起業家を支援する完全無償プログラム。多様性と機会均等を掲げるニール氏の哲学を色濃く反映している。
③ 企業・パートナープログラム(30社以上):
Google、Microsoft、LVMH、ロレアル、Ubisoft、BNPパリバ、HECパリ経営大学院などが独自にブースを構え、各業界特化のスタートアップを選抜・育成。
入居審査で最も重視される条件は、「野心的なスケーラビリティ(拡張性)」と「多様性あるチーム構成」、そして「STATION Fコミュニティへ積極的に知見を還元(Give Back)する姿勢」です。単なる作業スペースを求める企業は選考段階で厳しく排除されます。