定期テストや大学入学共通テストで頻出する標準的な計算モデルを通じ、失点を防ぐ思考ルーティンを定着させましょう。
【実践問題:直列・並列の混合系】
ばね定数 k₁ = 60 N/m のばねAと、ばね定数 k₂ = 30 N/m のばねBがある。重力加速度を g = 9.8 m/s² とする。
- ばねAとばねBを「直列」につなぎ、下端に質量 0.60 kg のおもりを吊り下げて静止させた。全体の伸び X [m] を求めよ。
- ばねAとばねBを「並列」に並べ、軽い棒を用いて水平を保ちながら下端に質量 0.90 kg のおもりを吊り下げた。ばねの伸び x [m] を求めよ。
【ステップ解説と解答】
問1の解答プロセス:
まず、直列接続の合成ばね定数 K_series を算出します。
1 / K_series = 1/k₁ + 1/k₂ = 1/60 + 1/30 = 1/60 + 2/60 = 3/60 = 1/20
したがって、K_series = 20 N/m となります(2本のばねそれぞれよりも柔らかくなっている点を確認)。
吊り下げたおもりにかかる重力 F は、F = mg = 0.60 kg × 9.8 m/s² = 5.88 N です。
フックの法則 F = K_series × X より、
X = F / K_series = 5.88 N ÷ 20 N/m = 0.294 m(29.4 cm) と求まります。
問2の解答プロセス:
並列接続の場合、全体の合成ばね定数 K_parallel は単純な和になります。
K_parallel = k₁ + k₂ = 60 N/m + 30 N/m = 90 N/m(2本が協力するため硬くなる)。
おもりにかかる重力 F は、F = mg = 0.90 kg × 9.8 m/s² = 8.82 N です。
フックの法則 F = K_parallel × x より、
x = F / K_parallel = 8.82 N ÷ 90 N/m = 0.098 m(9.8 cm) と導き出せます。
このように、「直列は柔らかくなり、並列は硬くなる」という物理的直観を計算結果の妥当性チェックとして機能させることで、ケアレスミスを根絶することが可能です。