異星人が闊歩する架空の江戸を舞台に、ナンセンスなギャグと鋭利な人間ドラマを融合させたSF時代劇というジャンル。その最高到達点を示したのが本作だ。集英社の看板雑誌で連載が始まった当初、誰がこれほど重厚なシリアス長編への跳躍を予想できただろうか。
制作を手掛けた株式会社サンライズ(現・バンダイナムコフィルムワークス)の情熱は凄まじかった。テレビシリーズで培われたテンポ感を損なうことなく、劇場のスクリーンに耐えうる圧倒的な作画密度へと昇華。鋼が擦れ合う鈍い音、舞い散る血煙、夜の闇に妖しく光る刀身の質感に至るまで、徹底的なリアリズムが追求された。妥協なき映像作りが、作品をカルト的人気から社会現象へと押し上げた原動力である。