この大型企画の争奪戦は、映画ビジネスの観点からも極めて異例の展開を見せた。国内配給の雄である東宝と、グローバルな配給網を持つワーナー・ブラザース映画が、原作権と共同製作権をめぐって熾烈な交渉戦を繰り広げたのだ。
原作は、緻密な心理戦と過激な描写ゆえに「映像化不可能」と長年囁かれてきた伝説的コミック。過去にも複数の映画会社が実写化プロジェクトを立ち上げては頓挫してきた経緯がある。
突破口を開いたのは、製作陣の熱意と提示された圧倒的なビジュアルプランだった。最終的には両社の強みを融合させる異例のアライアンスが組まれ、かつてない強固なバックアップ体制が確立された。興行収入100億円超を見据えたメガプロジェクトが、ここに誕生した。