今のアメリカを語る上で欠かせないのが、ヒスパニック系ラストネームの猛烈な台頭です。かつて上位を独占していたWhite/Anglo-Saxon系の伝統的ファミリーネームを押し退け、Garcia(ガルシア)、Rodriguez(ロドリゲス)、Martinez(マルティネス)、Hernandez(エルナンデス)がトップ10に相次いで進出しています。
この順位変動には、アメリカにおける人口動態の明確な2つの理由が存在します。
第一に、ヒスパニック系人口そのものの増加と若年層比率の高さです。米国勢調査局の長期統計によれば、中南米からの移民流入に加え、出生率の高さから全米人口に占めるヒスパニック系の割合は約19%に達し、今後も拡大が見込まれています。
第二に、スペイン語圏における「苗字の集中度の高さ」です。英語圏の苗字は何万種類にも細かく分散しているのに対し、スペイン語圏では「-ez(〜の息子)」という接尾辞を持つ上位の苗字に人口が集中しやすい特徴があります。そのため、母集団の拡大に伴って個別ネームの順位が垂直立ち上がりを見せているのが実情です。