日々の支払いに追われる生活が続くと、人間の脳は慢性的なストレスに晒され、長期的な判断力を奪われる。行動経済学で「トンネリング」と呼ばれるこの現象から抜け出すためには、体系的なパーソナルファイナンスの知識が不可欠となる。
まず行うべきは、自身の労働環境と家計の「損益分岐点」を冷徹に見極めることだ。リボ払いやカードローンのような高金利の負債があるならば、金利の低い公的融資や法的な債務整理を視野に入れて即座に止血しなければならない。日々の数百円を節約するために遠くのスーパーをハシゴするエネルギーがあるなら、公的な給付金制度の申請書を1枚書く時間に充てるべきだ。知識の有無が、そのまま生存率の差となって現れる。