ニュースに接する際、多くの人が「なぜあの容疑者は逮捕されないのか」「なぜこれほど凶悪な罪で保釈が認められるのか」といった疑問を抱く。そうした違和感に対し、刑事訴訟法の理念と実務慣行の両面から明快な答えを提示できるのが亀井氏の強みだ。
身柄拘束の要件である「逃亡のおそれ」や「罪証隠滅のおそれ」の判断基準は、世論の処罰感情とは往々にして乖離する。メディアの過熱報道に引きずられることなく、裁判官が令状を出す際の内在的制約や、公判前整理手続で何が削ぎ落とされているのかを具体的に解き明かす。その解説を聞くことで、読者は断片的な情報に踊らされず、司法手続きの冷厳なロジックを理解できるようになる。