分類学上、砂漠地帯を起源とするイエネコ(Felis catus)は、進化の過程で水分を再吸収する濃縮尿を作る腎構造を獲得した。その代償として、高齢期を迎えると宿命的に慢性腎臓病(Feline CKD)を発症しやすい宿命を背負っている。
猫の行動学・獣医内科学の臨床データが示す通り、腎機能が低下した猫は脱水と尿毒症による強い吐き気に苦しむ。その結果、水入れの前に突っ伏したまま眠り込んだり、頭部を極端に下げた「お辞儀のような寝姿」を頻繁に見せるようになる。さらに、骨関節炎を抱えるシニア猫では、関節の軋みを避けるために寝返りを打つ頻度が激減し、同じ体勢で固まるように眠る。こうした日々の寝姿勢パターンの変化は、内臓疾患や退行性関節疾患の進行度合いを冷徹に反映している。