事態が法廷闘争へと発展したのは必然だった。事の発端は、厚生労働省が保有する予防接種後の副反応疑い報告や死亡事例に関する詳細データの開示請求に対し、国側が黒塗りや不開示の決定を下したことにある。これに対し福島氏は、国が持つ一次データこそ国民に開示されるべき公的財産であるとして、ワクチンデータ不開示取消請求訴訟に踏み切った。
法廷で争点となっているのは、行政が「安全性に重大な懸念はない」と繰り返す根拠そのものの信憑性だ。ロット別の有害事象発生傾向、接種時期と死亡率の相関、因果関係の評価プロセスの不透明さ。これらが闇に葬られたままでは、真の薬害検証も将来のパンデミック対策も成り立たない。医療関係者の間でも、沈黙を守る主流派と問題視する現場医師との間で分断が生じており、事態の推移は日本の医療政策の根幹を揺るがし続けている。