最大の陥穽は、「学生証の提示だけでは学割チケットを買えない」という制度上の原則にある。旅客鉄道事業を営むJR各社において、学割の適用を受けるためには学校側が発行する「学校生徒旅客運賃割引証」(通称:学割証)の現物を提出しなければならない。単なる身分証明書である学生証は、あくまで学割証の所持者が本人であることを証明するための補足書類に過ぎないのだ。
対象となるのは、中学・高校・大学・短大・専門学校など、JRグループが指定する学校に通う学生である。発行手順はキャンパスによって異なるが、多くの大学や専門学校では学内に設置された自動発行機や事務窓口で即日取得できる。ただし、長期休暇の前や就職活動が本格化する時期には発行機に行列ができたり、証明書の用紙が切れを起こしたりするリスクもある。年間での発行枚数制限(1人あたり年10枚〜20枚程度)を設けている学校も多いため、移動が決まった段階で余裕をもって手元に用意しておくのが鉄則だ。