長らく「東京、大阪、名古屋」で揺るがなかった指定席。その構図にいま、福岡市が強烈な楔を打ち込んでいる。経済規模や製造業の集積では依然として名古屋市が圧倒的な数字を誇るものの、若年層の人口流入率やスタートアップ開業率、さらにはインバウンド消費の伸び代において、福岡のモメンタムは中京圏を凌駕しつつある。
アジアの主要都市とダイレクトに結ばれる地理的優位性と、天神ビッグバンなどの大胆な規制緩和。これが起業家やIT人材、外資系ファンドを惹きつける磁力となった。「モノづくりの首都」として重厚な産業構造を守る名古屋に対し、福岡は「知識集約とサービス、クリエイティブの拠点」へと急激に舵を切った。単なる人口規模の比較を超え、都市としての成長速度と求心力の差が、序列論争を過熱させている最大の要因だ。