中止の決定が伝わるやいなや、東尋坊や三国温泉街の宿泊施設には電話が鳴り響いた。例年であれば半年前から満室となり、年間売り上げの大きな柱となっていた花火大会当日の宿泊予約。そのキャンセル手続きに追われる女将たちの表情は曇り切っている。
「夏の稼ぎ時であり、一年で最も活気にあふれる日が一瞬で消えてしまった。食材の仕入れや臨時スタッフの手配も進めていたため、キャンセル料だけでは賄いきれない損失が出る」と、老舗旅館の支配人は肩を落とす。
さらに影響は宿泊業にとどまらない。周辺の臨時駐車場を提供する事業者、露店を出店予定だった地元の商工会有志、さらにはシャトルバスを運行する交通事業者まで、広大な経済波及効果が裏目に出て地域経済に深刻な影を落としている。