「日本彩珠宝石研究所の鑑別書は信頼できるのか?」という問いに対し、宝石鑑別の現場を知るプロの回答は「一般的な天然石・鉱物の同定としては機能していたが、厳密な処理判別や資産性の担保としては過信禁物」という極めて現実的な評価に落ち着きます。
かつて東京・上野や御徒町を中心に展開していた日本彩珠宝石研究所は、ダイヤモンドやルビーなどのファインジュエリーではなく、鉱物標本や天然石ビーズ、パワーストーンの鑑別に特化してシェアを急拡大させました。当時、大手鑑別機関がブレスレット用ビーズ1粒ずつの鑑別を敬遠、あるいは高額な手数料を設定していた中、同研究所はリーズナブルな検査費用とスピーディな納期を武器に、多くの天然石輸入業者や卸売業者から圧倒的な支持を集めた経緯があります。
しかし、その「敷居の低さ」と「大量処理」が、結果としてネット上で「怪しい」「鑑別が甘いのではないか」という風評を生む引き金となりました。業者寄りの鑑別機関ではないかという疑念や、安価な鉱物加工品にも手軽に鑑別書が発行された実績が、目の肥えたコレクター層からの警戒感を招いたといえます。