2026年現在、歴史上の人物の病歴を最新医学で解読する「病跡学」のアップデートが進んでいる。最新の病跡学による再評価では、道長が晩年に患っていたのは単なる高血糖にとどまらず、重度な糖尿病性網膜症や糖尿病性神経障害を併発していた可能性が極めて高いとされる。
さらに、万寿4年(1028年)に没した際の死因についても新たな視点が示されている。文献によれば、道長は背中に大きな腫物(背疽)を発症し、激痛の中で息を引き取った。免疫力が著しく低下した糖尿病患者にとって、皮膚の化膿性感染症は死に直結する危険な合併症だ。敗血症を引き起こしたことが直接の死因であったという見解が、現在の医学的考察における有力な説となっている。