Web上には「裏技を使えば通常アプリのままで1度に20箇所以上登録できる」といった真偽不明の情報が散見されますが、これらはAPI利用時の仕様と一般アプリの仕様を混同した誤解です。Google Maps Platform(開発者向けAPI)では有料枠を含めて多数のウェイポイント処理が可能ですが、無料のコンシューマー向けアプリでは明確に制限されています。
もう一つの誤解は「経由地を追加すると自動的に最短ルートの順番に並び替えてくれる」という期待です。Googleマップは「ユーザーが入力した順番通りに走るルート」を引くツールであり、自動最適化(巡回順の並び替え)は行いません。地点A→地点B→地点Cの順序が非効率であっても、そのまま指示通りに計算します。効率的な順序を求める場合は、前述した「ドラッグ&ドロップによる順番入れ替え」を使い、地図を見ながら自らの手で整列させる必要があります。
【プロの結論】おすすめできる人・慎重になるべき人の判断基準
認知心理学の観点から見れば、人間のワーキングメモリが一度に無理なく把握・処理できるチャンク数は「4〜7個程度」とされています。Googleマップが設定している「経由地9箇所(合計10地点)」という枠組みは、人間が迷わずに状況判断を保てる認知的限界と見事に一致しています。
Googleマップの経由地機能が向いている人: 休日ドライブや旅行の計画を立てる一般ドライバー、立ち寄り先が3〜5箇所程度の日帰り観光、営業先が1日4〜5件程度のビジネスパーソン。直感的な操作と精度の高い渋滞回避の恩恵を最大値で享受できます。
慎重になるべき人・別ツールの併用を検討すべき人: 1日に20件以上の配送先を回るラストワンマイルの物流業者、複数地点の訪問順序を自動で最短化したい過密ツアープランナー。Googleマップ単体での力業運用は入力負荷と順序ミスの温床となるため、専用の配送最適化エンジンやマイマップを活用した二段構えの運用設計が不可欠です。