青森が誇る世界的な版画家・棟方志功。彼が幼少期から深く信仰し、自身の芸術の原点と仰いだのがこの場所だ。志功は上京後も帰郷のたびに参拝を絶やさず、境内の絵馬や社務所には彼の作品や精神が色濃く残されている。
「わだばゴッホになる」と叫んだ青年の魂を育んだのは、まさにこの境内の静けさと、神々が宿る樹木の温もりだった。境内を歩くと、彼が描いた独特の線の力強さが、北国の風土と神社が持つ重厚な空気から生み出されたものであることが実感できる。アート愛好家たちが全国から訪れ、志功が見つめた同じ景色を辿る姿は、2026年の今も変わらない日常の風景だ。