「スマホの警報音は激しく鳴ったのに、実際にはほとんど揺れなかった」という体験をした方もいるかもしれません。こうした現象が起きる背景には、緊急地震速報の配信システム特有の仕組みがあります。
緊急地震速報は、震源近くの地震計が最初に捉える小さな揺れ(P波)を解析し、後から来る大きな揺れ(S波)の到達前に予測を発表するシステムです。しかし、以下のような要因によって「予測震度と実際の揺れにズレが生じる」ことがあります。
複数の震源でほぼ同時に地震が発生した場合や、震源が非常に深い場所(深発地震)にある場合、計算アルゴリズムが揺れの広がりを過大評価することがあります。また、落雷やノイズを地震の初期微動と誤認してアラームが発報される「誤報」の事例も過去に存在します。
たとえ結果的に揺れが小さかったとしても、システムは「最悪の事態を想定して猶予時間を1秒でも稼ぐ」ために作られています。警報が鳴った段階では躊躇せず、頭部を守る行動をとることが生存率を高める鉄則です。