2026年パリ五輪での6位入賞は、日本女子マラソン界にとって久々の明るいニュースだった。だが、当の本人はその結果に安住することなど毛頭なかった。過酷なアップダウンが続く難コースで自己ベストを叩き出したあの走りすら、彼女にとっては「世界のトップ3との距離」をリアルに突きつけられた経験に過ぎなかったという。
帰国後、彼女が真っ先に取り組んだのはフォームの再構築と、30km以降の巡航スピードの底上げだ。入賞の歓喜は翌日には過去のものとなり、次なる世界大会に向けたカウントダウンが始まっていた。この貪欲さこそが、彼女を他のランナーと一線を画す最大の理由と言える。