政治用語としての「超党派(ちょうとうは)」とは、政党の枠組みや党利党略を文字通り「超えて」、特定の目的のために協力することを意味します。日常会話やビジネスシーンでも「部署の垣根を越えたプロジェクト」を比喩して使われることがありますが、本来は国会や地方議会などの政治の場で用いられる言葉です。
英語では主に「bipartisan(バイパーチザン)」、あるいは多党制の文脈では「cross-party(クロス・パーティー)」や「multiparty」と表現されます。アメリカ政治でも、民主党と共和党が対立を棚上げして一致団結する法案や外交方針を「バイパーチザン法案」などと呼び、民主主義国家における合意形成の重要な手法として定着しています。
ここで混同しやすいのが「連立政権」との違いです。連立政権は、複数の政党が閣僚を出し合って政権を共に運営する「包括的な統治の枠組み」であり、すべての基本政策において協調が求められます。一方の超党派は、政権の枠組みとは無関係に、「特定の政策テーマや特定法案に限定して手を組む有志の連帯」を指します。普段は激しく対立する与党議員と野党第一党の議員が、ある特定分野においてのみ同じテーブルに着くのが超党派の特徴です。