変化の牽引役はZ世代や30代のミレニアル世代だ。フルリモートワークや分散型ワークスタイルの定着により、「住む場所」と「働く場所」の境目は完全に消滅した。彼らが買い求める、あるいは中長期滞在の拠点として選ぶのは、都心のタワーマンションではない。波の音が生活音として溶け込む海辺の住居だ。
「朝5時に起きてサーフィンを楽しみ、9時にはオンライン会議に参加する。夜は地元の獲れたてのアジを味わう。ここでの暮らしは時間の密度がまったく違う」——神奈川県葉山町で海辺の共同拠点を利用する30代のIT起業家はそう語る。都市の利便性を維持しながら自然と深く繋がるライフスタイルが、今や特別な富裕層だけのものではなくなりつつある。