イギリス発の大人気TV番組『ソーイング・ビー』の影響は、日本の住宅街のリビングにも確実に届いている。参加者たちが限られた時間内で情熱的に衣服を作り上げる姿は、多くの視聴者に「自分も服を縫ってみたい」という創作意欲を芽生えさせた。
このムーブメントを加速させているのがYouTubeの存在だ。熟練の職人が手元を拡大して見せるノーカットの解説動画は、かつて書籍の図解だけでは理解しにくかった細かな指の動きや糸の引き加減を視覚的に提示してくれる。検索画面に単語を打ち込むだけで、世界中の技法が無料で手に入る。特別な道具を買い揃える必要はない。家にある余り糸と一本の針からスタートするハンドメイドは、自己表現の最も身近な手段となった。