薬と塩を入れて水温を上げたら終わり、ではありません。治療の成功率を極限まで高める最後のピースが「戦略的な水換え」です。
高水温化によって体表から離脱したウオノカイセンチュウのシストは、水槽の底砂や底面に沈殿しています。これを放置しておくと、数日後に無数の仔虫が一斉に孵化して再び魚に襲いかかります。そこで、水換え用ホース(プロホースなど)を使って、底砂の中を攪拌しながら沈殿したシストごと飼育水を吸い出す作業が不可欠となります。
水換えの頻度は、治療期間中は2〜3日に1回、全体の3分の1から半分程度を目安に行います。新しい水を入れる際は、水温差によるショックを防ぐため、必ず水槽と同じ温度(28℃前後)に合わせた水を用意し、カルキ抜きを完璧に済ませた上で、抜いた分の水量に見合う塩と薬を追加で補充してください。この「物理的排出+薬効の維持」のループこそが、再発を防ぐ最短ルートです。