吹き抜けを見上げると、柔らかな自然光が幾重にも重なるフロアを照らし出している。この建物を設計したのは、サステナブル建築の旗手として世界的に名高いドイツの建築家、クリストフ・インゲンホーフェンだ。彼が掲げたコンセプトは「光」と「風」。ガラスを贅沢に用いたファサードや、縦方向へのダイナミックな視線の広がりは、訪れる者に圧迫感を一切与えない。
一般的な商業施設にありがちな閉塞感を徹底して排除した構造は、近年の不動産開発においても高く評価されている。効率性だけを追求するのではなく、回遊そのものが心地よい散策体験となるよう計算し尽くされた空間設計。エスカレーターで上層階へ上がるにつれ、街のパノラマと館内のアートピースが視界に飛び込み、歩く楽しさを呼び覚ましてくれる。