そうした閉塞感の中で、村に新しい風を吹き込もうとした試みが「KAMIKOANI PROJECT AKITA」に代表されるアートによる地域活性化プロジェクトだった。廃校や集落の風景をキャンバスに見立て、国内外のアーティストを招致して滞在型制作や展覧会を展開する取り組みは、限界集落に新たな人の流れを生み出した。
過疎の村に現代アートを持ち込むという挑戦は、当初は住民の間でも戸惑いを生んだが、若者の訪問や外部との交流という「光」をもたらした。しかし、芸術プロジェクトが直接的な人口増加や持続的な経済循環へと結びつくかと言えば、そこには大きな壁が存在する。文化事業の華やかさの裏で、いかにして日常生活の基盤を維持するかという「影」の課題は依然として残されたままだ。