では、現場の最前線で満点を叩き出すトップ層は、具体的に何を行っているのか。取材を進めると、採点官の減点トリガーを意図的に外す「ディフェンシブな記述術」の存在が浮き彫りになった。
要約問題で最も致命傷となるのは、本文の特定フレーズを丸ごとコピー&ペーストする行為だ。採点現場では機械的な照合が行われており、語句の言い換え(パラフレーズ)を放棄した答案は「要約能力なし」として構造点の大部分を削られる。減点を確実に回避する鉄則は、本文中の「問題提起」「具体例」「結論」から核となる名詞と動詞だけを抽出し、自らの語彙で接着することに尽きる。具体例(for example以降の枝葉)をバッサリ削り落とし、論理の骨組みだけを抜き出す覚悟が問われる。
一方、後半の意見論述で時間を浪費しないための「鉄壁の3段落構成テンプレート」も確立されている。導入部では無駄な前置きを排し、即座に自らの立ち位置を明言するスタイルが最もスコアが安定する。
【導入】I agree/disagree with the idea that [問題文のトピック], for two reasons.
【本論①】First, [理由1の結論]. [補足説明や具体例を1〜2文].
【本論②】Second, [理由2の結論]. As a result, [もたらされる影響や効果を1文].
【結論】For these reasons, I believe that [トピックの再確認].
この極限まで無駄を削ぎ落とした型に流し込むだけで、構成点(Structure)の失点は防げる。勝負は、本論で展開する理由付けの説得力と、要約セクションでいかにミスなく語数をまとめ切るかというスピード勝負に集約される。