学生スイマー最高峰の決戦、日本学生選手権水泳競技大会。強豪校のスポーツ推薦組がしのぎを削るこのインカレの舞台に標準記録を突破して挑むことは、一般生主体のチームにとって途方もない挑戦だ。しかし、彼らは決して引け目を感じていない。日本学生水泳連盟が主催する大会の過去データを徹底的に解析し、予選から決勝進出に必要なラップ配分をレース展開ごとにパターン化。自らの持ちタイムを本番で100%発揮するためのピーキング理論を独自に構築している。
レース本番の緊張感に呑まれず、自作のアルゴリズムが弾き出した目標ペースを寸分狂わず刻む。メンタルの揺らぎを論理でねじ伏せるこの冷静沈着なレース運びこそ、彼らが大舞台でジャイアントキリングを起こす最大の源泉だ。