テーブルに運ばれてくる野菜の鮮度には、誰もが息をのむ。シャキッとした歯ごたえ、噛むほどに広がる濃厚な甘みとほのかな苦味。スーパーの棚に並ぶ整然とした野菜では決して味わえない、本来の「野性味」がそこにはある。
長年にわたり築き上げられてきた農家との信頼関係によって、毎朝その日に一番美味しい状態の食材が届く。台風や天候不順によって形が崩れてしまった規格外の野菜も、シェフの手にかかれば極上のスープやピューレへと姿を変える。見た目の美しさにとらわれず、素材のポテンシャルを極限まで引き出す調理法は、食材への深い敬意から生まれている。