彼女の消息が再び報じられたのは2012年のことだ。神奈川県小田原市の路上で、キャリーバッグを引きながら猫と触れ合う姿がカメラに捉えられた。当時、一部のメディアは衝撃的な見出しで彼女の近況を書き立てたが、現地の生活者たちの視線はもっとあたたかく、フラットだった。
小田原の城下町は、歴史と自然が程よく調和した静かな街だ。彼女はこの地を自らの居場所として選んだ。近隣の商店街の店主は振り返る。「最初はテレビの印象もあって身構えましたが、実際にお話ししてみると、とても丁寧で気さくな方。日用品を買いに来たり、海沿いを散歩したり、普通の近所のお姉さんですよ」。過熱するスクープ合戦の陰で、彼女は一歩一歩、地に足の着いた暮らしを取り戻していたのだ。