「食べる手間」を究極まで削ぎ落とす試みとして注目を集めるのが、国内外で広がる完全栄養食プロジェクトだ。1食に必要な全ての栄養素を濃縮したドリンクやパウチ型ゼリー、あるいは固形バーは、文字通り「調理時間ゼロ、片付けゼロ」を実現する。
固形物を咀嚼することすら億劫な極限状態において、これらのプロダクトは命綱となる。完璧な手料理にこだわる必要はどこにもない。液体やゼリー状の完全栄養食をストローで流し込むだけで、最低限の代謝と脳機能を維持できる。「手抜き」ではなく「合理的な自己防衛」として食事をとらえる視点の転換が、現代人の生命線を支えている。