50本という本数がこれほどまでに大衆の憧れとなった背景には、映像メディアの影響が大きい。とりわけAmazonプライム・ビデオで社会現象を巻き起こした恋愛リアリティ番組『バチェラー・ジャパン』は、日本人のフラワーギフト観を根本から塗り替えた。
番組内で繰り広げられるドラマチックなローズセレモニー。カクテルドレスやタキシードに身を包んだ男女の間で手渡される真紅のバラは、視聴者にとって「本気の愛の証」として強烈にインプットされた。
かつては「気恥ずかしい」「キザすぎる」と敬遠されがちだった豪快な花束のプレゼントが、現代では洗練されたサプライズの王道として受け入れられている。画面越しに観たあの高揚感を、自分の愛する人にも体験させたい――そう願う贈り手が増えているのだ。