この業態が急速に富裕層や接待客を引きつけた背景には、綿密に計算された特異な店舗構造とノーパンしゃぶしゃぶの仕組みがありました。最大の特徴は、客席の床や掘りごたつの一部に鏡やガラスが仕込まれていた点です。給仕係の女性が肉や野菜を鍋に入れる際、かがんだり歩いたりする動作に合わせて下半身が視界に入る構造になっていました。
さらに、宴会が盛り上がると「あっち向いてホイ」などのゲームを行い、負けた店員が服を脱ぐといった過激なアトラクションが用意されている店舗も珍しくありませんでした。
ノーパンしゃぶしゃぶの料金システムは極めて高額でした。料理自体は黒毛和牛などの高級食材を謳っていたものの、チャージ料、個室料、指名料、コンパニオン延長料などが次々と加算され、1人あたりの飲食代は1回で数万〜数十万円に達することが常態化していました。個人の財布で日常的に通う店ではなく、企業の経費(接待交際費)を前提とした異常な価格設定が成立していたのです。