都道府県ごとに異なる気候条件や球場設備の違いも、議論を複雑にしている。北海道や東北地方と、九州や沖縄では、夏場の気温・湿度の厳しさが圧倒的に異なるからだ。地方大会ではすでに柔軟なコールド運用がなされていたが、阪神甲子園球場という聖地で行われる全国大会においても、同様の割り切りが求められるようになった。
「甲子園だけは特別」という聖域化を脱し、全国一律で選手の安全を重視する姿勢を鮮明にした今回の改定。伝統を守りたい古参の野球関係者と、先進的なスポーツ科学に基づいた改革を推進する若手主導層との間で、水面下の議論は今も続いている。だが、時代の変化はもはや逆行できない。