こうした科学的エビデンスの再評価は、一般のエンターテインメントにも波及している。近年、Netflixで配信され大きな反響を呼んだ医療・科学ドキュメンタリー『You Are What You Eat: 双子で検証!食生活の真実』では、遺伝子が等しい一卵性双生児を対象に、食事と生活習慣が身体にいかに直接的な影響を与えるかを克明に描いた。
同作でも強調された通り、身体を構築するのは加工されたカプセルではなく、ホールフード(無加工食品)に含まれる複雑な栄養素の相互作用である。世界保健機関 (WHO) も、生活習慣病の予防における最優先事項はサプリメントの利用ではなく、多様な野菜・果物・全粒穀物を中心とした食事パターンの確立であると一貫して勧告している。錠剤で手軽に帳尻を合わせようとする試みは、生物学的な理に叶っていないのだ。