2026年現在、かつてのように吉田キャンパス石垣沿いに数百枚の看板が無秩序に並ぶ光景は姿を消し、整然とした街並みが保たれています。大学側による日々の巡回と即時撤去体制は定着しており、無断で設置された看板は数時間から数日のうちに撤去されるのが通例です。
しかし、タテカン文化そのものが完全に息絶えたわけではありません。現在では以下のような形で、伝統と新たな表現の共存が進んでいます。
① 公認エリアでの設置:大学が構内に設置した指定の掲示スペースを利用し、事前申請ルールに則った上でサークル勧誘やイベント告知看板が立ち並ぶ。
② ゲリラ的な時事タテカンの出現:折々の社会問題や大学のトピックに合わせ、短時間だけ姿を現してSNS上で拡散される「電撃作戦型」の設置。
③ デジタル・タテカンへの進化:AR(拡張現実)技術を使い、現地でスマートフォンを石垣にかざすとバーチャルなタテカンが浮かび上がる有志によるデジタル展示。
物理的な制約を受けながらも、テクノロジーと知恵を組み合わせた新たな情報発信の試みが続けられており、京大生ならではのしたたかな反骨精神は形を変えて受け継がれています。