日本の政治シーンを見渡したとき、異色の存在感を放っているのが松下政経塾の出身者たちだ。元首相であり現在は立憲民主党の重鎮として政局のキーマンであり続ける野田佳彦や、自由民主党の中核として政策論議を主導する高市早苗をはじめ、その顔ぶれはまさに現代政治の主役級が揃う。さらに、政策通として知られる前原誠司など、党派や思想のスタンスを超えた多士済々な人材が第一線で火花を散らしている。
与野党の対立が激しさを増すなかで、政策論争のテーブルにつく主要人物が同じ塾の出身であるという事実は極めて興味深い。世襲議員や官僚出身者が主流を占めていた従来の政界にあって、縁故も地盤もない若者が理念一つで駆け上がっていく姿は、当時の政界構造に大きな風穴を開けた。彼らに共通しているのは、単なる理論派にとどまらない強靭な雑草魂と、独自の意志決定プロセスである。