「亡き王女の為のセプテット」の魅力はピアノソロだけに留まらない。近年では、ヴァイオリンとピアノのデュオ、吹奏楽、さらにはビッグバンド・ジャズのアレンジ譜面も多数出版されている。
特にジャズアレンジでは、原曲のコード進行にテンションノートを加え、7/8拍子や変拍子を取り入れた現代的なアプローチが人気を博している。管弦楽編成のスコアでは、木管楽器が織りなす繊細なアンサンブルと、金管・打楽器による圧倒的なクライマックスの対比が見事だ。ソロ演奏に慣れた奏者が、アンサンブルで他者と音を重ねる歓びを知る上でも、本作は最高の題材となっている。