一連の「ぱよぱよちーん事件」は、日本のネット社会学・炎上史において明確な境界線として記憶されている。それまでのネット炎上といえば、掲示板での悪ふざけやタレントへの誹謗中傷が主流だった。だが、この事件を境に、企業の内部人間が特定され、組織そのものが解体寸前まで追い込まれるリアリティが突きつけられた。
ネット上の匿名性は決して絶対ではない。むしろ、デジタルフットプリントを辿れば、どんな専門家であれ正体は暴かれる。IT・情報通信産業におけるコンプライアンス遵守のあり方に、決定的な打撃を与えた事件であった。