掛け持ちバイトをしている読者の最大の関心事の一つが、「会社に副業がバレるのか」という点です。所得税の申告漏れだけでなく、住民税で会社にバレる経緯を理解しておく必要があります。
日本における会社員やアルバイトの住民税は、原則として勤務先が給与から天引きして自治体に納める「特別徴収」という制度が取られています。各勤務先が自治体へ提出した給与支払報告書に基づき、市区町村はすべての収入を合算して住民税額を計算します。
そして毎年5月〜6月頃、自治体からメインの勤務先に対して「給与所得等に係る市民税・県民税 特別徴収税額の決定通知書」が届きます。この通知書には、合算された所得額や、それに基づく月ごとの住民税額が記載されています。
メインの職場の経理担当者がその通知書を見た際、「本業の給料(例えば年収300万円)に対して、住民税の金額が明らかに高額である(年収400万円相当の住民税が課されている)」という不自然な歪みが生じます。この差額によって、外部からの追加収入が存在することが客観的に判明してしまうのです。
一部の解説サイトでは「確定申告の際に住民税を『自分で納付(普通徴収)』に丸をつければバレない」と書かれていますが、これはアルバイト・パートによる給与所得の場合は通用しないケースがほとんどです。総務省および各自治体は近年、給与所得に対する特別徴収を厳格化しており、給与所得から生じた住民税を普通徴収に切り替えることを原則認めていません。給与掛け持ちである以上、住民税経由での副業覚知を100%防ぐ技術的な抜け穴は実質的に存在しないのが現代の法運用です。